不動産融資受け困難
昔(1990年以前)は、不動産は資産でした。
家賃も上がるし、値段も上がっていきました。
「戦後どの10年間をとってみても、不動産価格が倍以上にならなかった時はない。」
「不動産は、必要な面積の倍を買う。
そうすれば、10年以内に価格が倍以上になるから、半分売ってしまえば、残りの半分は只で貰ったことになる。」
等と言われていたものです。
従って、金融機関の融資も付けやすかったのです。
不動産価格は上昇する前提ですから、経費も賄えるように、不動産価格以上の融資(オーバーローン)もOKでした。
既に、不動産を持っていれば、残存ローン以上に資産価値は上昇する前提ですから、プラス評価されます。
しかし、1990年のバブル崩壊。
そして、2008年のアメリカのサブプライムローン破綻、リーマンショック。
状況は、逆転してしまいました。
不動産は不良資産に、家賃は下がるし、値段も下がっていきます。
家賃だけでは、ローン等諸経費も賄えず持ち出し。
資産価値は残存ローンにも満たず、売るに売れずに債務超過。
不動産を持っていれば、マイナス評価されるようになってきました。
又、区分所有マンションは、共有で、住んでいなくても、管理組合・建物管理会社から、管理費・修繕積立金を有無を言わさず取られます。
建て直しもほとんど不可能です。
土地の持ち分といっても、共有ですから、自分ではコントロールできず、バーチャルなものであり、実質、ほとんど価値はなく、金融機関もほとんど評価しません。
不動産を持っていれば、その明細、関連書類(登記簿謄本、支払ローン明細、預金通帳、固定資産税・都市計画税領収書等)を提出させられ、煩雑極まりません。
売買契約締結し、散々、金融機関に関連書類を提出させられた上、融資出来ませんで一巻の終わり。
不動産を持っていれば、あれこれ関連資料を要求されたり、別件担保として要求されたり、マイナス評価されたり、ロクなことがないので、いっそのこと、触れたくはなくなります。
しかし、金融機関としては、全体像を掴みたいようで、信用調査機関をも使って、他の借入状況を調査します。
昔は、グループがあったようで、業種(政府系金融機関・都市銀行・信託銀行・地方銀行・信用金庫・生命保険会社・ノンバンク・外資系等)が異なれば、情報が通じにくかったようですが、最近は、かなり情報交換が密になってきたようです。
通常は、売買契約を締結してから資金調達をしますが、資金調達が困難な昨今においては、先に資金調達の目途を立ててから、希望物件を探した方が、御互いに効率的かと思います。
資金調達に強い業者・システム・物件を選ぶのも効果的です。
「借金も財産」という考え方もあります。
お金が貯まるまで待ったり高額な物件でも借入金を活用してベストなタイミングで優良不動産を取得できる、イールドギャップがプラス(資金調達金利以上で運用する)であれば梃子の原理(レバレッジ)を活用できる、支払金利等で節税ができる、団体信用生命保険機能を活用できる、インフレの場合相対的に資産価値は上昇し負債負担は低下するといったメリットを享受することができるのです。
不動産融資を受けるのは困難なので、借金も財産と考え、資金調達に強い業者・システム・物件を選び、借りられる時に借りておくという考え方も大切である。
【参考図書】
「サラリーマン大家さん お金の借り方テクニック」(加藤 隆、㈱東洋経済新報社)
【金融機関とのトラブル事例とリスク
【トラブル事例①】バブル崩壊による不動産融資禁止令
【トラブル事例②】リーマン・ショックによる不動産融資禁止令
【トラブル事例③】バブル期高値掴み物件所有による不動産融資受け不能
【トラブル事例④】融資総額規制による不動産融資禁止令】
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不動産投資 連合隊
http://seminar.cbiz.co.jp/seminar/detail/3731