広島:堤防決壊・床上浸水、「争族」という名の相続


不動産経営ということで、いつも、賃貸人の立場で物事を見ているわけですが、私も、昔は、賃借人の立場でした。

もっと前は、自分の実家で育ったわけです。

生まれは、広島県広島市。

物心付くか付かないかの3歳にて、父母は、諸般の事情があって、協議離婚。

私は、広島県の田舎町の父方の祖父母に引き取られていきました。

そこで、18歳の高校卒業まで過ごしました。

当初は、曾祖母(ひいばあさん)、祖父母、叔母(当初高校生)で、暮らしていました。

その後、叔母は、高校を卒業、就職の為、東京に上京。

曹祖母は老衰で他界。

父は、広島市への出稼ぎから戻り、同居。

祖母他界。

父が義母(祖母を看病して下さった方)と再婚。

祖父他界。

父他界(脳梗塞後遺症)。

義母:東京在住の実の息子さんと同居と、変遷があり、今は、空き家になってしまいました。

さて、私が、小学生の頃だったでしょうか。

家は、駅の傍。

といっても、2時間に1本くらいしか通りませんが。

表は、国道に面し、中庭を経て、奥は、裏の川の傍まであり、長さにして、100メートルはあるでしょうか。

川下の方です。

川下の方は、坂も少なく、駅等にも近く、街の中心地です。

ところが、大雨のある日、そのことが裏目に出たのです。

大雨で、川は溢れ、川上の方で、堤防が決壊したのです。

「大変じゃー!!」

「堤防がめげて(壊れて)しもうたでー!!」

当時は、祖父母との3人暮らし。

祖父母と私は、急遽、貴重品を2階に上げました。

続いて、畳を2階に上げました。

そして、2階に避難。

すると、みるみるうちに、川から溢れた水が、国道を伝って侵入してくるではありませんか。

やがて、その水は、家の中にまで入ってきだしました。

そして、あっという間に、床上にまで達しました。

国道は、もはや、濁流に揉まれた川です。

私達は、どうすることもできず、ただただ、呆然と見守っているしかありません。

万一、2階まで達したら、一緒に流され、助からないかも知れません。

幸い、水は徐々に引いていき、何とか、助かりました。

しかしながら、1階床浸水。

床は痛みました。

当時は、水洗式便所ではなく、汲み取り式便所で、味噌も糞も一緒です。

大便・小便の汚物も、ごみもいっしょくたです。

翌日には、異臭を発し、痛くて眼も開けられない状態でした。

嬉しいことに、自衛隊の方が救援物資として、飲料水、食料(カンパン等)、毛布等を持ってきて下さいました。

子供心に有難かったものです。

ところで、家は、亡くなった祖父名義のままです。

法定相続人としては、亡くなった父(長男)(二次相続人:義母・私)、叔父(次男)、亡くなった叔父(三男)(二次相続人:義理の叔母・従兄3人)、叔母(長女)です。

二次相続まで発生し、ここまで相続人が増えると、音信不通の者も出て、もう収拾がつかなくなります。

貸すにも、売るにも、相続人全員の同意が必要になってくるのです。

もっとも、田舎の家で、空き家となった今、家は痛み、相当の修繕をしないと、住むこともできません。

少子高齢化の昨今、夫婦2人で子供は1人。

自分で、住宅を手当てした場合、両親の家が余ります。

田舎の家をどうするかといった問題は、社会問題となりつつあります。

うちも御多分にもれなかったわけです。。。。。。

【まとめ】川下のリバーサイドは堤防決壊・床上浸水のリスクもある。相続は、二次相続人が増える迄に、早めに決着を付けることが重要。

【自然災害・経済変動のリスク【トラブル事例  ①】水害・床上浸水】

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