節税への嫌味


「サラリーマンだからこそ「節税大家さん」で儲けなさい!」(㈱東洋経済新報社)を出版した時のこと。

「節税だなどとけしからん!!」、

「納税は国民の義務だ!!」、

「非国民!!」

だなどと、よく、御叱りの御言葉も頂戴したものです。

そこまでいかなくても、

「そもそも赤字じゃー、資産運用とは言えない。」

とも言われました。

まあ、そういった考え方もありでしょう。

色々な考え方がありますから、そういう人はそういう人なりにいいのではないでしょうか。

「私はめいっぱい稼いで、御国の為に滅私奉公するんだ!!」

「いっぱい納税して、高額納税者を目指すんだ!!」

そういう人はそういう人なりに、それでいいのではないでしょうか。

しかし、「脱税」と「節税」は、違います。

「脱税」は違法ですが、「節税」は、被支配者のささやかなる権利です。

税務署は、納税漏れ・不足の時は、強権発動して、無理やり、おいはぎにかかりますが、過納税の時は、向こうからは、何も言ってきません。

納税遅れがあると、過怠税・利子税等取りますが、還付遅れがあっても、過怠金・金利は払ってきません。

全て、こちらから、主張するしかないのです。

そもそも、普通は、「生かさず殺さず」の如き、死なない程度の必要最低限の生活費しか貰っていない、サラリーマンのような貧乏人からは税金は取らないものです。

戦時中に時限立法的に取りだした税金に味を占めた税務署が、どさくさにまぎれて、そのまま、現在に至っているのです。

しかも、普通は、給料から、確定申告して、税金を納税すべきところを、勤め先が天引して、税務署に直接支払う「源泉徴収」という仕組みを編み出したので、笑いが止まらないようです。

それでなくても、自分の勤め先のことと、スポーツ・芸能以外、物事を考えないサラリーマンが、よけいに、税金のことに無関心になってしまいました。

不動産経営者は、不動産の取得時(印紙税、消費税、登録免許税、不動産取得税)、保有時(固定資産税・都市計画税)、売却時(印紙税、消費税、登録免許税、不動産譲渡税)、贈与時(贈与税)、相続時(相続税)と、何かの度に、散々、税金を取られているのです。

所得税・住民税位、多少、節税しても、ばちは当たりません!!

昨今の世界恐慌下にあって、リーズナブルな低家賃で住宅の供給をしている大家さん達は、実質、ボランティアみたいなものです。

そして、「年金」という名の「ネズミ講」の仕組みを利用して、若者を食い物にする年寄りの支配者と違って、自分で、自分と自分の家族のことは面倒見ようとする自立心あふれる自己救済の精神なのです。

これらは、社会貢献に繋がっているのです。

税務申告については、税務申告用の損益計算書と違って、キャッシュフローの発想も重要です。

不動産購入時に一括支払済みの建物代等は、耐用年数期間に渡って、減価償却費として、経費算入できます。

又、青色申告で、事業的規模(5棟10室以上)になれば、日常関連費も含めた経費(租税公課、損害保険料、修繕費、借入金利子、支払手数料、専従者給与、事務所関連費、光熱費、図書調査費、備消品費、旅費交通費、通信費、交際費、諸雑費等)でも、不動産経費に絡めて経費計上し易くなってきます。

キャッシュフローは厚くても、税務申告上は赤字にすることは可能なのです。

【まとめ】不動産経営は住宅供給・自己救済という社会貢献でもあり、節税は権利。キャッシュフローは厚くても税務申告上赤字にすることも可能である。

【参考図書】

「サラリーマンだからこそ「節税大家さん」で儲けなさい!」(㈱東洋経済新報社)

【税務署とのトラブル事例とリスク 【トラブル事例⑦】増税/節税への嫌味】

 



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