税務署・区役所間で確定申告書紛失?住民税減税洩れ
不動産経営をしていますと、不動産所得が赤字の場合、その赤字を給与所得と損益通算することにより、所得税の還付を受けることができます。
更に、その所得税に基づいて翌年度の住民税が決定されますので、そちらも減税となります。
もっと言えば、就学援助、児童手当、保育料、奨学金等にも影響してくるのです。
毎年1月になると、税務署に確定申告書を郵送します。
通常は、2月中旬~3月中旬ですが、還付の場合は、1月1日から可能です。
本紙以外に控・返信郵便切手貼付済返信用封筒を同封し、受領印押印の上返送してもらいます。
直接税務署に提出する方法もありますが、時間・手間暇がかかりますし、何より、へたに質問を受けると面倒です。
そして、1ケ月位して、所得税還付通知書が届きます。
そして、はれて所得税還付。
不動産経営を始めて暫くの間は、所得税ゼロで全額還付。
住民税もほどんどゼロに近いものでした。
ところが、ある年の住民税を見てビックリ!!
通常のサラリーマン並みの高額なのです。
「住民税決定通知書」を見てみると、「不動産所得」がマイナスのはずなのに、空欄です。
私は、税務署から、確定申告書控に受領印押印済みのものを返信してもらっていましたので、税務署に確認の電話を入れました。
いつも、区役所の担当者が税務署に確定申告書のコピーを取りに来られるのだが、どこかの段階で紛失したか、コピーを取り忘れたのか、不明とのこと。
私の場合は、電子申告制度導入前から、表計算ソフト(「Microsoft Excel」)を活用したやり方で、自分で様式も作成していましたので、見落とした可能性もあるとのことでした。
念の為、その受領印押印済控のコピーを税務署宛再送しました。
その上で、区役所にも連絡しました。
区役所でも、個人課税課・就学援助課・児童課・保育課等と、各担当毎に個別に直接連絡してくれとのことなのです。
その度に、事情を一から説明しなければならないのです。
本来、向こう側の手違いなのに、向こうで、まとめて修正手続してくれればいいのにと思ったものです。
御蔭様で、全件、修正できましたが、そのためには、相当の時間・手間暇を要してしまいました。
因みに、納税が遅延した場合は延滞税等を取られますが、還付の場合や、向こう側の理由で還付が遅れた場合は、1円も利子等は付けません。
それにしても、受領印押印済の控を取っておいて良かったです。
こちらで気付かなければ、そのままとなっていたことでしょう。
税務署・区役所間、区役所内部等役所側の連動体制も何とかして欲しい旨も合わせて、今後同様の事態が起こらないようにと、御願いしておきました。
それにしても、今まで確定申告書がきていたものが突然来なくなっておかしいとは思わないのでしょうか。
税務署等の方は、不動産売買に関する登記情報を入手したり、反面調査をしたりと、税金を取る方の情報収集はやっきですが、還付等取り過ぎのチェック等もきちんとやって欲しいものです。
そうでもないと、信用を失うのではないでしょうか。
後日談ですが、数年後、またしても、同じ事態が起こってしまったのです。
【まとめ】確定申告書については、控に受領印を押印して返送してもらっておくことが重要です。
又、住民税等への連動も確認しておくことが重要です。
【参考図書】
「サラリーマンだからこそ「節税大家さん」で儲けなさい!」(㈱東洋経済新報社)
【税務署とのトラブル事例とリスク【トラブル事例③】税務署内で、確定申告書紛失?】
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