不動産経営で天国を見た人の嬉しい話:札幌に進出


バブル期においては、物件価格も割高で、一方、調達金利も高く、受取家賃だけでは支払ローン返済に足りず、キャッシュフローは赤字・持ち出しでした。

まあ、支払ローンの内訳としては、金利分以外に元本返済分があり、元本返済分自体は、負債の減少・自己資本の増加ですから、実質、貯金みたいなものという考え方もあります。

持ち出し分は貯金の積りで、ローンが終わった暁には、家賃がほとんど手残りとなり、年金代わりになるという考えでした。

又、日本は、当時は、未だ、右肩上がりの時代でしたので、値上がり益期待・キャピタルゲイン期待もあったのです。

ところが、1990年のバブル崩壊。

その後は、インカムゲイン狙いが中心となっていったのです。

物件価格は大暴落し割安価格に、不景気の最中、調達金利も下がっていきました。

受取家賃だけで支払ローンが賄え、キャッシュフローに余りが出るようになったのです。

そこで、ターゲットエリアとして注目したのが、札幌だったのです。

札幌は、政令指定都市で唯一活断層が通ってなく比較的地震が少ないこと、涼しいこと、食べ物が美味しいこと(魚介類・野菜、味噌ラーメン等)、ロシアの表玄関であること、千歳空港・札幌駅間が直通で比較的近く便利なこと、街並みが碁盤の目のように整備されていること、札幌駅ビル再開発が完成したこと、北海道新幹線等プロジェクトがあること、北海道エリアの中核大都市で人口180万人で人口も未だ増え続けていること等のメリットがあります。

但し、不動産会社・物件共に多く、供給過多・家賃下落傾向の感があります。

札幌は、大都市の割には、物件価格に割安感があり、利回りも良かったのです。

バブル期の東京は、それこそ、年利回り5%から2%程度まで買い進まれ、割高感で一杯でした。

それに引き替え、バブル崩壊後の札幌は、年利回り10%は当たり前、2000年頃の大不況の頃は、20%から25%くらいのものまで出回ったものです。

その代わり、当時は、融資付けには苦労し、場合によっては、現金購入の時もありました。

今でこそ、不動産経営ブームで、本屋には不動産経営コーナーまででき、セミナーも連日開催されていますが、当時は、世界恐慌の最中、不動産など誰も見向きもしませんでした。

不動産経営の本など出しても誰も買わないでしょうから、当然、本もありません。

情報も手に入らない状況でした。

バブル崩壊後、まだまだ下り坂の途中で、せっかちな私が購入した初期のA社さん時代の築古狭小3点ユニット型ボロ物件については、「不動産投資で地獄を見た人の怖い話」で紹介したようなリスク・デメリット・失敗の大半を経験させて頂き、鍛えさせて頂くことができました。

バブル崩壊による家賃・資産価値下落、訴訟トラブル、不動産販売・建物賃貸管理会社倒産・家賃保証会社倒産、融資受け不能、故障・騒音トラブル・空き巣・滞納・夜逃げ・火災・水漏れ・自殺(首吊り)・長期空室・家賃値下げ等です。

しかし、その後、大底の時代には、B社さんから築浅広め優良物件を、競売前の任意売却物件として、割安価格で購入することができました。

御陰様で、キャッシュフローは厚く、バブル期等のキャッシュフローの赤字を補って余りあるようになり、崖底から這いあがることができたのです。

【まとめ】地震等の自然災害リスクが少ないエリアの物件を割安な価格で購入することにより、キャッシュフローを厚くする手法もある。

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