「バブル崩壊に備えて」


今、アベノミクス・ミニミニバブルの様相を呈しており、特に理由もわからず、株・不動産等が値上がりしていますが、規模の差こそあれ、1990年の平成バブル崩壊を思い起こすこともあります。

この頃は、家賃はさほど上がらないのに、景気がいいせいか、値上がり期待のみで、物件価格のみがどんどん上がっていき、利回りが下がっていきました。

更には、調達金利も上昇し、キャッシュフローはどんどん悪化していきました。

家賃だけではローンを支払えず、サラリーマンの給料等から足して、持ち出しで払っていく感じです。

それでも何故やっていったかというと、その頃は、未だ日本も右肩上がりの成長期で、家賃はゆるやかですが上昇していっていましたし、物件価格も上がっていっていました。

資金繰りにいきずまっても、最悪、売ればなんとかなるし、ローンが終われば、家賃のほとんどが手残りとなり、年金代わりになると思っていたからです。

ところが、1990年、不動産融資禁止令と共に、バブル崩壊。

転売目的で、資金繰りに余裕の無い個人・企業は、売るに売れず、資金調達もできず、倒産母さんです。

わずかに、生き残れたのは、転売目的ではなく、資金繰りに余裕を持たせ、家賃で賄うという長期保有型思考の個人です。

あとは、買い取り・高値転売ではなく、仲介に徹した会社、管理に徹した会社です。

もうひとつ、変なものに手を出さなかった人・会社です。

変なものとは、地方のリゾート物件、海外のリゾート物件、小口分譲物件、ゴルフ会員権、絵画等です。

地方のリゾート物件、海外のリゾート物件(別荘)は、長期居住という安定した実需はありません。

片や、ジム・プール・温泉・レストラン等、設備維持管理費が高く、運営会社がいきずまったら、それまでです。

家賃は入らないのに、管理費が月5万円というリゾート物件もありました。

販売価格1円というのもあり、よく聞いてみると、滞納管理費等が200万円というのもありました。

次の所有者が支払い義務も引き継ぐこととなります。

不動産経営用物件は「投資」、自己居住用物件は「消費」、リゾート物件は「浪費」と良く言われる所以です。

昨今は、地震・津波・火山爆発等も流行っているので、海岸沿い・火山傍・温泉等のリゾート地は、注意が必要です。

海外物件については、遠隔地で目が行き届きにくいので、注意が必要です。

法令・税制・習慣・言語等も異なります。

国・エリアによっては、借地権で、土地はなく、建物しかないものも多いです。

東南アジア等、プレビルドが多く、途中で破綻するリスクもあり得ます。

成長過程で、景気がいい分、家賃の割には物件価格は高く、調達金利も高いので、インカムゲインはなく、キャピタルゲイン狙いしかありません。

小口分譲物件については、共有であり、原則として、全員の合意がないと、賃貸・大規模修繕・建替え・担保提供・売却等もできません。

区分所有マンション以上に、自由がききません。

運営会社に依存しており、運営会社が破たんすると一巻の尾張名古屋です。

ゴルフ会員権については、「武蔵野カントリークラブ」のように、土地の持ち分があればいざしらず、さもなくば、ただの利用権に過ぎず、いくらでも発行できますので、あまり資産価値はないでしょう。

又、日本では、時間と金がかかり、不景気になれば、すたれるものです。

絵の小口分譲については、先の不動産の小口分譲と同じリスクがあります。

偽物も多いですし、管理も大変です.

不要不急な贅沢品ですので、不景気だと値下がりします。

その他にも、要注意の物件はあります。

まずは、僻地の物件

バブル期の詐欺商法で流行った北海道の原野・崖地・満潮時海面下になる海岸等はもってのほか。

一時期流行った「僻地のぼろ物件を安く買って自分でリフォーム・リノベーション」というのは、今後アフリカ疑問です。

日本全体では、人口は減少傾向です。

お金の無い日本は、インフラ投資エリア(居住エリア:都心)とそうでないエリア(非居住エリア:僻地)を分けようとしています。

前者の方は、建蔽率・容積率等規制緩和・インフラ投資で、タワーマンション等高層化。

ますます、人が集まります。

その分、後者は、どんどん廃れて、やがては、スラム化・ゴーストタウン化するかも知れません。

【まとめ】

バブル崩壊になっても、持ち応えられるように、値上がり益・転売目的ではなく、家賃による長期保有目的に徹し、資金繰りには余裕を持っておきましょう。

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  • グランシャス㈱お役立ちコラム「現役最古参のサラリーマン大家の先輩コラム」

http://toushi.grancieux.co.jp/authers/auther-3

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