札幌:中島公園駅近物件:女性入居者の部屋で男性の死体発見
ある日、札幌:中島公園駅近物件等の賃貸管理会社から電話がきました。
この物件、入居者は女性なのですが、なんとその部屋で、男性の死体が発見されたのです。
すぐに、警察が入りました。
正体不明の男性は、高い位置で、ネクタイで首を吊って死亡。自殺と判定されました。
それにしても、入居者は女性なのに、何故、男性の死体が?
数日後、やっと、事態が判明しました。
入居者の女性に彼氏ができ、その部屋で同棲。
その後、別れて、女性の方が出ていった。
そして、その彼氏に、障害者の御兄さんがいるが、入居審査に通りにくいらしく、今度は、その御兄さんが入居。
勿論、賃貸借契約上は、賃貸人の許可なく、入居者以外の者の居住、第三者への転貸等は禁止されており、違反した場合には、賃貸借契約解除理由になることとなっています。
しかし、何の連絡もなく、所有者(私)、管理組合・建物管理会社、賃貸管理会社A社、誰も、気づきませんでした。
このマンション、総戸数は280戸に及ぶ大規模マンションの為、入居者一人ひとりにまで、注意が及びにくいのです。
又、家賃の方は、銀行口座自動引落できちんと入ってきていたのです。
昨今は少なくなっているでしょうが、毎月、賃貸管理会社まで家賃を持参する入居者であれば、様子もわかるのでしょうが、それもかないません。
ところで、賃貸借契約。
通常は、賃貸借期間は2年間で、後は、自動更新になっています。
厳密には、更新の都度、賃貸借契約を締結し直した方が確実とされています。
それは、入居者・連帯保証人の現状再確認(職業・勤務先・年収等)、意思再確認、そして、入居者再確認の意味があるからです。
しかし、なまじ賃貸借契約の更新というやり方を取ると、入居者は転居も視野に入れ、藪蛇になる可能性もあります。
更新料・更新手数料等もあれば、尚更です。
穏便に、自動更新にしておいた方が無難な場合もあるのです。
実は、この場合も、家賃入金には問題なかったですし、A社と相談の上、自動更新の方式を取っていたのです。
いつの間にか、入居審査に通りにくい属性の、知らない人が入居していたという、こんな形で裏目に出るとは思ってもみませんでした。
ところで、他殺、自殺の場合は、賃貸・売買の再、その旨告知しなければならないという重要事項告知義務が発生します。
その為、賃貸料・売買価格は、半分程度にまでなってしまいます。
A社は、御丁寧に、リフォーム会社にまでその旨告知してしまい、気味悪がって、誰もリフォームしてくれなくなり、数カ月が無為に過ぎてしまいました。
やっとこさでリフォームも終了。
新しい入居者募集。
1年近く経っても、なかなか決まりません。
生活保護の方、自殺など気にしないかと思った外人(中国人)の方にも断られました。
こうなればとやけくそで、心霊研究家の方に貸すか、いっそのことお化け屋敷でも営業しようかとも思いました。
バーゲン価格で手取家賃月7千円にしました(建物管理費・修繕積立金、賃貸管理手数料差引後)。
幸い、そういうことにこだわらない女性の方が入居。
現在は、家具家電も付けて、マンスリーマンションとして稼動させています。
告知義務期間は入居者1回転程度、2年間程度という判例もありますが、未だに告知しています。
更には、その後、名古屋駅近一棟物物件で、練炭自殺事件が発生したのです。
家賃入金だけで安心することなく、機会ある毎に入居者を確認したり、賃貸借契約は更新しておくことが重要です。